会長あいさつ

第161回日本獣医学会学術集会
会長 長井 伸也

この度、第161回日本獣医学会学術集会を、平成30年9月11日から13日までの3日間、つくば国際会議場にて開催する運びとなりました。日本生物科学研究所が司宰させて頂くのは、日本獣医師会との共催により同会議場にて開催させていただいた平成18年以来、12年ぶりとなります。当所は平成29年10月で創立70周年を迎えますが、日本獣医学会学術集会を司宰させて頂くのも今回で5回目となります。時代とともに所員の顔ぶれも変わって参りますが、今後とも民間学術研究機関として微力ながら獣医学の発展に寄与させて頂く所存でございますので、皆様方には何卒ご支援を賜りますよう、衷心よりお願い申し上げます。

つくば国際会議場は、つくばエクスプレス線のつくば駅から徒歩10分の好立地にあり、秋葉原駅からつくば駅まで快速で約45分と、都心からのアクセスは大変良好です。羽田空港や東京駅からつくばセンター行きの直行バスも運行しており、つくばセンターからも会議場まで徒歩8分と便利です。私どもが前回司宰させて頂いた12年前に比べますと、つくば市中心部の発展には目を見張るものがあり、ホテルや飲食店も現在はかなり充実しております。一方、他の用時をこなしながら、都心部から学術集会に通うというスケジュールも十分可能であります。どうか多数の方のご参加をお待ちしております。


学術集会のテーマは「One Health – 人と動物の健康と共生」と致しました。感染症の制御・撲滅を目指し、また薬剤耐性菌の蔓延を防ぐため、人の衛生、動物の衛生、環境の衛生(保全)に関わる全ての関係者が連携・共同して対応しなくてはならないというのが「One Health」の考え方です。現在は、人、動物、モノがボーダレスに、24時間、地球上を駆け巡る時代になっています。従って、それぞれの衛生対策は地球規模で協調して行われなくてはなりません。2020年(平成32年)に開催される東京オリンピック・パラリンピックにおいては、まさに人、動物、モノが我が国に集まってまいります。その際に感染症の侵入を防止するために、すべての関係者は世界と協調しながら「One Health」の考えを実践しなくてはなりません。

また、人、動物を含め、地球上の生物は共生しあって命を繋いでいます。近頃の知見では、人や動物の体内に存在する各種微生物でさえ、思ったよりも深く、また複雑に宿主と関わっており、宿主が生命活動を営む上でかけがえのない存在であることが分かってきております。我々は地球上に存在する様々な生物の多様性を尊重し、個体レベル、集団(国)レベル、そして地球規模において形成されている生態系を維持することにより地球の健康を保たねばなりません。これに対する獣医学の果たす役割は今後益々重要になると思われます。本テーマに関連した司宰機関のシンポジウムとして、「マイクロバイオームと宿主相互作用」および「東アジア諸国における動物感染症の発生状況と制御に向けての取り組み」を企画しておりますので、何卒ご参加下さいますようお願い申し上げます。


本学術集会に参加される皆さまが会場で快適に過ごされ、そして有意義で実りある3日間をお過ごし頂けますよう、私たち日本生物科学研究所の職員一同、精一杯努力してまいる所存でございます。学会員の皆さまにおかれましては、奮って演題をご投稿下さいますことをお願い申し上げますとともに、ご参加を心よりお待ち申しております。